こんにちは、練馬区の税理士須江です!
税理士紹介事業
先日、日本政策金融公庫と税理士会との税理士紹介事業に関する説明会があったので参加してきました。
日本政策金融公庫公庫に融資の申し込みをしたお客様の中で、顧問税理士がいないお客様を対象に税理士を紹介する取り組みです。
紹介の方法は、日本政策金融公庫が税理士の紹介を希望しているお客様の情報を税理士会に提供して、税理士会が会員税理士にそのお客様を紹介する仕組みの様です。
紹介対象者
この事業の対象になる方は、現在顧問税理士がいない方のみとなりますので、個人事業主で税理士に依頼しないで自分で確定申告をしている方か、法人を設立したばかりで、まだ顧問税理士がいない方がメインになると思われます。
この説明会の担当者の話の中にも、上記の様なお客様がメインになるため、あまり税理士報酬の予算が取れない様な方が多いと予想されるから、この事業に過度な期待はしないで下さいとの事でした。
確かに起業したての場合は、税理士報酬にあまり予算を割けないケースが多く、弊社も新設法人に対する営業は積極的に行っていませんでした。
新設法人に積極的にならない理由
弊社はあまり新設法人には積極的に営業をしてきませんでした。
その理由は以下の2点です。
1 .新設法人は税理士報酬の予算をあまり取れないケースが多いため
この場合は最初は少し報酬を値引きして、事業が軌道に乗ったら正規の報酬金額にしてもらう方法が一般的にとられますが、事業が軌道に乗る保証もなく、事業がうまく行かない場合は貸し倒れのリスクもあります。
また、他のお客様との公平性の観点からも弊社では値引きをしてまで、契約をすることはしていません。
2.他の税理士との比較がなく、弊社のサービスの良さを分かって貰いにくいから
他の税理士に不満を抱いて弊社に来て頂いたお客様に関しては、弊社のサービスに対する満足度が比較的高いと感じています。
従いまして、お客様のニーズをキャッチアップして、きちんとしたサービスを提供していく事で長く良好な関係を築きやすい傾向があります。
それに対して、初めての税理士が弊社になる場合は他の税理士との比較がありませんから、弊社の提供しているサービスが税理士のスタンダードなサービスだと思うことになります。
その場合、他の税理士に不満があって弊社に来て頂いた方に比べて、弊社のサービスに対する満足度が低いように感じます。
弊社も開業してから何件か顧問解約した事がありますが、全て他の税理士を知らないお客様でした。
この様な経験からそれ以後は新設法人にはあまり積極的になれなくなってしまいました。
新設法人の良い所
上記の理由から新設法人に関しては積極的に営業を行っていませんでしたが、ご紹介等で起業したてのお客様と契約させて頂く事もあります。
起業したてのお客様の仕事は基本的には嫌いではありません。
どちらかというと好きな方かもしれません。
その理由を考えてみました。
・年齢が近い方が多いので話が合う
・比較的素直な方が多い様な気がします
こちらの指示にきちんと従って頂けるケースが多く、仕事がやりやすいと感じます。
・他の税理士からの変更ではないので、変な決算書を引き継ぐストレスがない
他の税理士からの変更の場合は、どうすればこんな決算書を作れるのかという位びっくりするような決算書も沢山見て来たので・・・
・起業したてで一所懸命仕事をしている姿を見ると応援したくなるし、自分も負けられないという思いにさせて頂くので、いい刺激を受ける事が出来ます。
まとめ
新設法人に関しては、報酬面で折り合いがつけば、積極的に関与していきたいとも考えています。
しかしながら、新設法人の場合は出来るだけ経費を抑えたいと考える方が多いのでそこがネックになるとも思っています。
逆に1年目に報酬の安い税理士と契約して、サービス内容に不満を頂き2期目や3期目あたりで税理士の変更で弊社と契約させて頂いたお客様も何社かいますが、皆さんもっと早く替えれば良かったとおっしゃって頂けます。
やはり、金額だけで税理士を選ぶのはなくどのようなサービスを提供してもらえるかを契約の前にきちんと確認する必要があるのではないでしょうか?