こんにちは、練馬区の税理士須江です！
時価とは
先日信用金庫時代の後輩から低額譲渡についての質問を受けました。
この様な時に問題になるのが時価とはなんぞやという問題で、税理士にとっても時価は非常に悩ましい問題でもあります。
初めてのネットオークション
私が使っている財布がだいぶよれよれになってきていたので、以前から買い替えようと思っていました。
今使っている財布はドイツのアイグナーというブランドの財布で、小銭入れの中にキーポケットが2つありとても気に入っていました。
私は自宅の鍵と事務所の鍵と実家の鍵の3つの鍵を常に持ち歩いている為、この財布ですとかさばらずに収納することが出来たので非常に重宝していました。
ずっと同じものを探していたのですがなかなか見つかりませんでした。
頂き物でしたので、どこで売っているかもわからず、アイグナーのＨＰをみると新品だと250＄位する品物の様でした。
先日ネットで検索していたら中古で同じ財布を発見したので迷わずポチりました。
値段は6,000円でしたが、金額よりもこの財布が欲しかったので高いとか安いとかは余り考えませんでした。
中古品なので1万円以上でしたら考えたかもしれませんが・・・
商品が届いた日にもう一度ネットで検索するとヤフーオークションで同じ財布が出品されていました。
オークション価格は2,000円からでしたが、2,600円が即決金額となっていたので、今後益々手に入りにくくなることを考えると迷わず即決金額で落札しました。
初めてネットオークションで商品を買ってみました。
第三者間取引の時価
2つの商品を比べると中古品なので程度の差は多少ありますが、そんなに大差はありません。
正直二つとも新品とそんなに遜色のない程度の品でしたで、この値段で買えたことにびっくりしました。
ネットでの購入の場合は現物を確認できませんので、写真等の情報のみで判断をします。
最初に6,000円で買った時は高いとも思いませんでしたが、あとから2,600円の商品を見たとたんに、高い買い物をしてしまったのではと思うようになりました。
最初に2,600円の商品を買っていたら、恐らく6,000円の商品が後から出ても買わなかったと思います。
新品の商品であればある程度の相場と言うものが市場で形成されますが、中古品は1点物なので相場がありません。
この財布の価値が一体いくらなのかは誰にもわかりません。
結局は当事者間で成立した価格が時価という事になるのであれば、この財布の時価は6,000円でもあり、2,600円でもあるとも言えます。
2,600円は6,000円の半額以下ですし新品の1/10以下の値段ですが別にこの取引が低額譲渡に該当するとも考えられません。
改めて時価って何だろうと考えさせられました。
まとめ
時価は税理士にとっては非常に悩ましい問題で、特に不動産等の価格の大きな資産に関しては時価の金額を巡って税務当局と争いになる事もよくあります。
特に親族間や同族会社間等での取引に関しては細心の注意が必要になります。
固定資産税評価額や路線価等を斟酌したり、時には不動産鑑定士に鑑定評価を依頼することも必要になるケースもありますので、時価の取り扱いには注意が必要です。
