こんにちは、練馬区の税理士須江です!
月次決算の理想形
弊社の柱の業務の一つである、税務会計顧問業務は月次巡回監査と月次決算を基本サービスとしています。
月次決算は基本的に毎月決算と同等レベルの精度に出来る様に日々試行錯誤しています。
月次決算がきちんと出来ていると決算整理の仕訳は税金の仕訳を計上するのみとなり、これが一番の理想形です。
業種によってはなかなかここまで出来ないケースもありますが、それでもなるべくこの状態になる様に月次決算の精度を高める工夫をしています。
月次決算がきちんと出来る状態になると、決算前におおよその決算の着地の予測が出来ますので、決算対策を行ったり、納税予測を行ったりと決算前に様々な対応をすることが可能になります。
従いまして、弊社では月次巡回監査と月次決算に力を入れています。
決算で数字が大きく変わるのは月次決算が出来ていない証拠です
月次巡回監査と月次決算は別物です。
月次巡回監査とは、毎月お客様の所へ訪問することを言いますが、月次巡回監査をしていれば月次決算が必ず出来ている訳ではありません。
月次決算は文字通り毎月決算と同様の事を行う訳ですが、これがきちんと出来るにはある程度の経験と知識とノウハウが必要です。
従いまして、月次決算がきちんと出来るかどうかは担当者の能力に依存する部分が大きいです。
私も勤務時代には沢山の法人を担当してきましたが、担当者が変わると私が行ってきた月次決算が出来なくなるケースもしばしばありました。
原因はやはり担当者の能力の問題で、特に入社して経験の浅い担当者に引き継いだ時はこの様な事が良く起こりました。
基本的に数カ月間一緒に同行して引き継ぎを行いますが、引き継ぎ期間が終わった後は一人でお客様の所へ伺う事になりますので、そこからは月次決算の精度はその担当者の能力に依存することになります。
従いまして、月次決算がきちんと出来なくなると、決算で数字が大きく変わることもしばしば起こります。
決算で数字が大きく変わってしまえば、決算対策も出来ませんし、納税予測も出来ませんので、毎月お客様の所へ伺う意味も半減してしまいます。
以前他の税理士から弊社に変更になったお客様に理由を聞いたところ、決算で申告期限の間際にいきなり多額の納税が発生する事を知らされたのが原因だったことがあります。
この税理士さんは月次決算を行っておらず、決算の時にまとめて作業をしていたので、この様な結果になったと思います。
月次決算が難しいケース
どの様なお客様でも月次決算が必ず出来る訳ではありません。
以下の様なケースでは正確な月次決算をすることは出来ません。
・在庫や仕掛の変動が多く在庫の実地棚卸を毎月することが実務上不可能な場合。
・建設業で現場ごとに工事台帳等で未成工事支出金の算出を月次で把握することが出来ない場合。
・発生主義での記帳が困難な場合。
・売上や支払いの締日が月末以外で、月次で締め後分の処理をするのが難しい場合等。
まとめ
月次決算は会社を経営していく上では非常に大切だと考えています。
但し、税理士報酬の問題であったり、お客様がそもそも月次決算にあまり意義を感じていない方もいらっしゃいますので、全ての会社で出来るものではありません。
弊社は月次決算を行って経営者の役に立つ数値を提供して行く事が税理士の使命と考えていますので、このようなサービスを受けたいとお考えのお客様はお気軽にご連絡下さい。